Capsule Diet(カプセル・ダイエット)のススメ

Health

ダイエットとは?

ダイエットと聞いて真っ先に思い浮かべるのは、何だろうか?

大抵は〝食事や運動〟である。

そして、ダイエットのゴールとしては〝痩せる〟ということにフォーカスが当たっているように感じる。

痩せるためには、苦労したくないので、とにかく簡単そうな流行りのダイエット法やあまりにもバランスが偏った極端な食事法、ファスティング、瘦せる評判の飲み薬、または最新のエビデンスで痩せる効果が示されたというスーパーフードが時折、流行るが、それをお試しで使ってみる。

引き算よりも、現在の生活に流行りのものを足して、上乗せして結果にコミットしようすることに比重が置かれている。
そして、目に見える結果が出るのは、短期決戦で早ければ早いほどいいとされる。
それがダイエット法としてはわかりやすくて、バズりやすい。

現代はSNSにより解像度がとてつもなく良くなり、段違いで隣の芝生の草木の1本1本にまで及んで鮮明に青く見えすぎてしまう時代。

おのずと、目指すゴールへのハードルや期待値が天井知らずとなっている。

その結果は?

というと、短期的には多少は効果があったとしても、少しするとマイブームも去り、元の木阿弥である。
結局は高すぎたハードルや期待値を越えられずに、次の流行りのダイエット法が出るのをまた待つこととなる。

「やらないよりも、やったほうがマシ」というコンセプトの隙間時間をちょこっと使ったバイキング的なダイエット法が流行ったりもしているが、結局は「やっても、ムダ」ということになりかねない。

まさしく、ラットレースの様相を呈している。

ダイエットはある意味で現代人が抱える〝永遠の哲学〟ともいえる。

そこでダイエットの語源を遡ることで、何かしらのヒントを探していきたい。

広辞苑や厚生労働省などが発信しているダイエットの定義を調べて、まとめてみると、「食事制限または運動による減量・痩身」という位置づけになる。

この枠組の中で考えてしまうと、単眼的であり、狭い発想しかでてこなくなってしまう。

どちらも大事であるが、食事や運動だけに縛られずにもっと広い視野でみたいもの。

もう少し、深堀りしてみると、

ダイエット(diet)という語は、そもそもは古代ギリシア語の「δίαιτα」(ディーエター)を起源としているという。
その元々の意味は「生活習慣」、「生き方」、「住まい」といったように今よりも広義に捉えられていたようである。

本来、ダイエットとは

人間の日常生活そのもの

を意味していたのである。

それがいつしか、意味が変化していき、現代の

減量や痩身

といったものにフォーカスが絞られていった経緯がある。

この意味の捉え方、知覚の角度の違いに何やら謎が隠されているように感じるのである。

〝やる〟という選択

ダイエットの語源を辿ると、人間の日常生活そのものがダイエットであるならば、食事や運動だけではなく、もっと広い視座を持ってしてダイエットはアプローチしたほうがいいということになる。

日常生活とはすなわち、〝衣食住〟にあたる。

生活するためには、裸ではいられず、衣類が必要である。
生きていくためには、食べていかなければならない。
雨露をしのぐ環境となる住環境が必要である。

この衣食住を丸ごと、総括的に一括りにしてダイエットしていくことが遠回りのようでいて、一番の近道ということである。

そして、衣食住をダイエットするには、片づけや断捨離、ミニマリスト的な発想法をアナロジーとして使うのが効果的である。

ダイエットを始めるからといって、何か新しいことを既知の習慣に上乗せするのではなく、

ないものより、今あるものに目を向ける

こうしたエッセンシャルな思考をベースに考えると、流行りのダイエット法に飛びつくこともなく、すでに昔から言い伝えられている哲学や伝承、おばあちゃんの言い伝えにすでにその答えは出ていることに気づくのである。

それを知覚し、あとは〝やってみる〟とか、〝やらなくては〟、〝やらなければ〟、〝出来るかな?〟、〝失敗したらどうする?〟というあいまいで受け身的な姿勢ではなく、

やる

これ一択しかないのである。

カプセル・ダイエット

衣食住を整えることを、それすなわち、ダイエットとする。

こう知覚することで、状況は一変する。

ダイエットに対する進入角度を変えることで、深く切り込んでいくことが可能となる。

外国のミニマリストが提唱しているチャレンジで、〝カプセル・ワードローブ〟というものがある。

ワードローブとは、要は手持ちの洋服を指す。

カプセルとは比喩的なもので、〝コンパクト、小さい、最小限〟といったような意味合いとして捉えられる。

カプセル・トイのような小さな容器に自分の必要最小限の衣類を詰め込むイメージである。

自分なりに生活リズムに沿って、ワードローブを厳選する。
そのエッセンシャルなワードローブの組み合わせでもって、生活に彩りを与える。
際限なく、〝もっと、もっと〟と上を目指すのではなく、俳句の五・七・五やTwitterの140文字のように制限を課すことで生まれるデザインに目を向ける。

このカプセル・ワードローブの概念はダイエットに拡大していくのに親和性が高い。

名付けて

カプセル・ダイエット

である。

一言でいうと、衣食住に制限を加えること。

カプセル・トイのようにミニマムでかつ、エッセンシャルな自分なりのコレクションをその容器に収めること。
そのコレクションでもって、日々の生活を営んでいく。

こうしていくと、毎日の生活を自己コントロール感を感じた状態でデザインしていくことができる。
それはデザインでもあり、一人一人が紡ぐ〝アート〟にもなるのである。

次回は、そのカプセル・ダイエットの概要を深掘っていきたい。

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