まずはパクることから全ては始まる
レシピ本とか携帯片手に料理というものから脱却したいのさ。
そのためには、まずは徹底的にパクることから始めないとね。
芸能の世界に、「守破離」って言葉あるよね?
あれって、一説では世阿弥が本の中で使っていたとか、千利休が使ったとか、諸説あるらしいけど、こういう言葉って、結局、自己啓発系あるあるで尾ひれがついて、話がもりもりに盛られている事ってあるよね?
結局は、誰が定義を作ったかは謎らしいってことで。
まぁ、要は育休中にね、ゆくゆくはまた仕事に戻ってからも「持続可能な料理」を確立させたいなっていうことで、まずは守破離の「守」、既存の溢れるレシピをパクる事から始ようかと思うんだよね。
古典であるジェームス・W・ヤング著の『アイデアのつくり方』でも、アイデア作成の原理として、
1.アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何物でもない
2.既存の要素を新しい一つの組み合わせにするには事物の関連性を発見しないといけない
とまとめている。
つまりは、これを料理にあてはめてみると、
一部の例外を除いて、料理とは何か新しいものを無から有という風に突然に思いつくというものではなく、すでにある既存のレシピの組み合わせ以外の何物でもないということになる。
そして、その組み合わせの妙でもって、意外性を生んでいくということになるんじゃないかな。
自分が求める自炊のコンセプトは、シンプルでいて、かつ自分及び家族が〝wellness〟になれるというもの。
これを基準にして、既存のレシピをまずはパクって、組み合わせて、自分のフィルターを通して、自分なりの新しいものを構成していきたいのである。
モーゼの『十戒』を彷彿させる…
前も話してたけど、本屋に行くとね、これでもかっていうレシピ本の山という山、それはそうだよね、料理人、料理研究家、インスタグラマー、YouTuber、こういった人々の数だけ、レシピ本も溢れかえる訳だもんね。
この中から、まずどれか自分に合いそうなものを選ぶって所で料理を挫折してしまう人もいるんじゃないだろうか?
脳は基本的に常に朝起きてから寝るまで、ひたすらに広大な選択の海の中を漂っているのである。
それは料理に関することだけではない。
仕事、趣味、家族、友人、近所付き合い、お金の支払いなどなど、数限りない。
ケンブリッジ大学のバーバラ・サハキアン教授の研究によると、人は1日に最大35,000回の選択をしていると言われている。
意識に上がらない無意識下でも常に選択を強いられる脳にとって、朝いちばんがまだ脳疲労も起こしてないだろうし、万全のコンディションでどうにか自分に合ったレシピ本を選べるんじゃないかってことで、近所の本屋へオープンと同時に行ってきたよ。
男って、重い腰を上げて料理するってなったら、ばかみたいに凝ったもの作りがちだよね、やたらに時間もかかるし、最新鋭のキッチン用品や調味料を揃えて、普段は絶対使わないよねっていう高い食材なんて買ってきて、結局その料理以外に活用法が見当たらずに冷蔵庫で朽ちていく定めにあるような料理しがちだよねっていうイメージを払拭したいわけさ。
自分が求めている料理とは、あくまでも育休明けでも、妻の負担を少しでも軽減できるように、そして、時短できた分、子どもと過ごす時間を増やせるように、かつ、metimeを充実できるように、仕事が早く切り上げられた時には、チャチャッと、レシピ本や携帯を目の前に置かずに自分の頭に中にあるもので、コスパにも多いに留意しつつ、タイパも意識して〝ハイヘルスパフォーマンス〟なもの。
自炊に対する1日に使う選択を極力減らし、その選択の余力を他に回すことができるような効率性を兼ね備えたようなもの。
料理もミニマル時代
そんな自分の心を見透かすような本、見つけました。
自分はそもそも、ミニマリストに少なからず憧れがありまして、料理界においてもあるんだね、ミニマリズムというものが。
その本のタイトルは、
『大人のミニマルレシピ』
上田淳子さんという料理研究家が著した本で、なんともつい手に取ってみたくなるタイトルとお洒落な装丁をしているではないか。
表紙にもわざわざ、「必要最低限で愉しむ料理術」と書いてくれているではないか。
本によると、氏が料理の研鑽を積むためにフランスに滞在していた時に味わったフランスマダム達の気負わない普段の食事をベースにしているらしいのである。
現地で知り合ったフランスマダム達は、レシピを見ることも量ることもなく、パパッと軽やかに食事を作ってくれたそうなのである。
それでいて、美味しく味が決まっていたという。
その秘密は、〝繰り返し〟にある。
昔から簡単なレシピを繰り返し作るというシンプルなことを続けてきた結果なのである。
これって、調度、自分が求めていたものと合致するではないかと、恐る恐る中身をパラパラと。
時には、それでも思ったより全然、難しいじゃんってことあるよね。そんな洒落た調味料なんてないし、工程が複雑すぎるよって感じでね、断念することもあるよね。
しかしである。
この本は、実にシンプルなのである。
それでいて、どの料理も実に美味しそうで、生き生きと見える。
wellnessな100レシピを作り上げるために、何冊かをベースとなる参考書を選ぼうかと思っているが、そんな中で中心に置きたいなって本がこれだって、直感で感じたのである。
私もフランスマダムのごとく、100レシピを作り上げたら、暗記し、繰り返し作ることで、「エビングハウスの忘却曲線」の理論に則り、記憶を脳に定着させ、ほぼほぼ、自動運動で作れるようになりたいのである。
英語学習法で元google日本法人の社長である村上氏が提唱していたように、100個の例文を徹底的に暗記し、そのフィールド内に相手を半ば強引にでも引き込んでコミュニケーションできれば、大抵のネイティブとは会話が可能となるという論理と同じように、自分の100レシピを作り上げ、人生100とか120年時代において、一生通用するシンプルでwellnesssな枠組みを作りたいのである。
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