3分要約・医者が教える食事術 最強の教科書

Health

どうも、WELLNESS INVESTMENT CLUBのTOSHIです。

漫画「ドラゴン桜」において、桜木建二先生は言っている。

「幸せとは……金と健康だよ」
「毎月の収支が赤字にならない安定的な所得があること、怪我や病気をせず心身ともに健康であること、この2つが満たされていれば、人はだいたい幸せを感じられる」

3分で世界の見え方が変わる。
「食」は健康への入り口であり、自分への投資である。
その食に対する認識が変わるだけで、自分をノーリスク・ハイリターンな安定、安心、超優良な投資先へと変貌を遂げることが可能なのである。
それでは、本日のthree minutes investmentはこちら。

牧田善二医師の『医者が教える食事術 最強の教科書』である。

今回は、あまりにも濃度の濃い本ゆえに2部構成を取らせてもらう。
本日はその前編となる。

現代における最強の教養とは?

これまで、筆者は糖尿病専門医として38年間、延べ20万人以上もの患者を診てきた臨床実績があり、その中で、働き盛りのビジネスパーソンの中に大きな「健康格差」があることに気づいたという。

たとえば、40歳前後のビジネスパーソンを100人集めたとしたら、そのうちの2割くらいが「健康上流」で、残りの8割は残念ながら「健康下流」と言わざるを得ないという。

その格差は、歳を追うごとに指数関数的に如実に現れるという。
そして、その健康格差を作りだしているのが、「日々の食事」にあるのである。

人生においても、ビジネスを成し遂げる上でも、最も重要な健康は、食事をしっかりとマネジメントしていく人だけが手にできるのだという。

ただ黙って、無自覚に日々の食事を食べているだけでは、すなわち、健康下流にいつまでも甘んじ、ひいては、健康が蝕まれ、病気になっていくのを待つのみなのである。

あなたは、働き盛りの30、40代以降を「健康上流」と「健康下流」のどちらの領域で過ごしていきたいか?

健康格差社会を生きる上で、食事は「最強の教養」なのである。

健康にはテクニックが必要である。
様々なテクニックの中でも、基礎にして、最重要なのが、

血糖値のコントロール

なのである。

ビジネスパーソンを悩ませる病気や不調の9割以上は、血糖値に問題があると筆者は断言する。

つまり、漫画「スラムダンク」において、湘北高校のバスケット部キャプテンのゴリこと、赤木剛憲が桜木花道の才能を密かに見出し、

リバウンドを制する者は、試合を制する

と言ったが、 まさに健康格差社会の現代においては、

血糖値を制する者は、健康を、そして、人生を制する

のである。

そして、本書は最新の医学的なエビデンスに基づき、世界中の信頼すべき論文と筆者自身の豊富な臨床経験に裏打ちされた「絶対的な食事術」を身につけることが出来る最強の指南書なのである。

血糖値が健康管理の最大のカギとなる所以は、
血糖値が高い状態の継続

肥満

がん、脳卒中、心筋梗塞、認知症、メンタルや免疫力の低下など、ありとあらゆる病気や症状が引き起こされる。

このメカニズムゆえに不調の発生の上流にある「血糖値のコントロール」こそがキーストーンとなるのである。

本来、健康な人間の体内には約4.5リットルの血液があり、その中のブドウ糖濃度(血糖値)は空腹時90mg/dl、つまり、その血液中には4g前後のブドウ糖が存在している。
それだけあれば、日常的に活動するには申し分ないはずなのである。
それなのに、4gでいいところに、砂糖を多く含んだ飲料やお菓子を常習的に摂取しているのが、現代であり、それに伴って、人間の体が進化の歴史上において、まったく想定していなかった事態が起きており、それが体の不調となって表れているという。

本書で、ビジネスパーソンが「朝に気分を上げていきたい」とか「ほっと一息つきたい」とか言う理由で日常で飲んでいる缶コーヒーは悪魔の飲み物、口にするのは絶対に避けたほうがいいとされているが、それはひとえに、「砂糖の塊が溶けた液体」にすぎないからであり、健康に悪いことはあってもいいことなど1つもないからである。

そして、ここでは、趣向を変えて、皆が大好きなスタバの飲み物を例にとってみたいと思う。
例えば、キャラメルフラペチーノにどのくらいの量の糖質が入っているかはご存知だろうか?

tallサイズで約44.8gであるという。

角砂糖にして、なんと、約11個分に相当するのである。

ちなみにわたしはホワイトモカが好きであり、冬なんか特に寒い日には無性に飲みたくなるのであるが、こちらも見てみよう。

tallサイズ、ホットで約46.4g。
角砂糖にして、こちらも約11個分に値するのである。

血糖値を上げるのは、ひとえに糖質であり、脂質やタンパク質などは関与しないという。
糖質過多な食材を食べると、すぐに血糖値が上昇し、その急激な上昇を察知した体は、慌てて大量のインスリンを膵臓から放出する。
そして、その反動で今度はジェットコースターのように一気に下降して、血糖値が低すぎる状態に陥る 。
これが「血糖値スパイク」と呼ばれるものである。

血糖値がぐんと上がるとセロトニンドーパミンといった脳内物質が分泌されて、ハイな気分になる。だから、疲れている時や仕事前に気合を入れるには甘いものがぴったりだと誤解してしまうわけである。
そして、このハイな気分になるところを

至福点

という。

様々な企業はこの至福点について計算し尽くし、商品を設計しているという。
つまりは、いかに糖質中毒にさせるか、自社製品を使って、いかに巧妙に至福点に至らせて、中毒にさせるかのパイの奪い合いの渦中に我々はいるのである。

わたしは自分が甘い飲料を飲んだ時に至福な気持ちになるメカニズムを理解し、そのメカニズムが巷にあふれる商品にことごとく利用されているのを知り、正直言って、とてつもなく怖くなった。
至福な気分になる裏には、決して甘くはないことが体の中では巻き起こっているのだと認識するに至った。

そして、「いかにも砂糖」としては存在しておらず、いつのまにか摂取させられているという。
あの手この手で、「見えない砂糖」となって、商品に巧妙に隠れているので、気づいたら摂りすぎる生活になっており、現代のビジネスパーソンはそういった環境にあることを重々に自覚しなければならないのだと筆者は言う。

戦後まもなくは、多くの日本人にとって、「白いご飯をお腹いっぱい食べること」が夢だった。 たまにその夢をかなえたからといって、糖尿病になることなどなかった。
しかし、そんな夢は過去の話、今は毎日だってできるのである。
毎日3食、白いご飯を山盛り食べることが、ほとんどの日本人に可能である。
そして、実際にやっている人もたくさんいる。

ところが、私たちのDNAは、そもそも、白いご飯をたらふく食べることには対応していないのである。
1万4000千年前の縄文人の祖先から引き継いでいるDNAがそこまで短い期間には変わらないこと、そして、戦後まもなくの急激な食習慣の変化とのギャップが、今日の不健康社会の原因だと考えられている。

体の中に、砂糖がどのくらいの量入れば血糖値が上がって、至福点に達するかは、各企業によって研究に研究を重ねられており、日夜、企業の利益のために糖質中毒者がつくりだされている。
「健康にいい」、「パワーが出る」、「頭がスッキリする」といったキャッチコピーの裏では、たんまりと砂糖が使われていたりするのである。
我々の祖先は常に飢餓との戦いであった。
そういった祖先の脳には、「血糖値を下げ過ぎてはいけない。チャンスがあったら糖質をとれ」という指令がプログラミングされている。

そして、現代人もそれを引き継いでいる。

生き延びるために、糖質をとるようにプログラミングされている我々の脳と現代の糖質過多社会があまりにもミスマッチになっているのが、世界的な糖尿病患者の増大から見て取れる。

食べ過ぎのメカニズムは薬物依存のそれと似通っているという。

もともと組みまれているDNAに従えば、私たちは本来、1万4000年前の縄文人のように生きていくようにつくられているという。
それなのに、戦後70年という短い期間における経済の急成長と並行して、食生活を急激に変えて、米や麺類、砂糖の入ったお菓子や飲み物を好きなだけ口にするようになった弊害が今や如実に現れてきているのである。

「私たちは、なにかとんでもないことをしでかしてしまったのかもしれない。」

と筆者は警笛を鳴らす。

コロラド大学デンバー校のリチャード・ジョンソン博士は「ナショナル・ジオグラフィック」誌で次のように述べているという。

病気を研究し、その根本原因をたどると、必ずそこには砂糖がある
なぜ米国人の肥満は加速する一方なのか。その一因は砂糖だと考えている

糖質が太る唯一の原因であると筆者は断言する。

私たちを太らせる原因は、唯一「糖質」 、砂糖の入ったお菓子や清涼飲料水はもちろん、ごはん、パン、麺類からの糖質摂取をいかに減らしていくか。

これこそが、肥満やあらゆる病気を防ぐための重要ポイントなのである。

肥満のメカニズム

そもそも、肥満とは血糖値が上がることで起きるのであり、単純に血糖値を上げる糖質を控えればやせる。

これが、肥満の真実である。

カロリーは関係ない。

食物として口から摂取した糖質はすべて、消化酵素によってブドウ糖や果糖に分解される。

糖質には種類がある。

ごはん、パスタ、いも類などは「多糖類
砂糖は「二糖類
ブドウ糖や果糖は「単糖類

ごはん、パンもパスタもイモも、最終的にはブドウ糖に分解され、吸収され、血液中に放出される。
この時、上がった血糖値を下げようとインスリンが放出されて、余ったブドウ糖を処理する。
インスリンによって、余ったブドウ糖がグリコーゲンに変換されて、肝臓や筋肉の細胞に取り込まれる。
それによって、本来、健康な人は、血糖値が上がりすぎずに済んでいる。
しかし、グリコーゲンとして取り込める量には限界があり、さらに余ったブドウ糖は、中性脂肪として脂肪細胞に取り込まれる。

これこそが肥満の原因である。

つまりは、肥満は油っぽいものを食べた結果ではなく、糖質を過剰摂取したことで余ったブドウ糖が中性脂肪に姿を変えたものなのである。

本当にダイエットを考えるならば、運動をするよりも食事を変えることが大事なのである

食事制限でやせると筋肉が落ちるのではないかという意見が散見しているが、体のメカニズムとして、エネルギーとしてはまず、グリコーゲンが使われ、次にようやく脂肪が燃える。 その脂肪が全部使われてしまったときにはじめて、筋肉のタンパク質からエネルギーを得る仕組みとなっている。
そこでようやく、筋肉が落ちるのである。

筋トレに励んで筋肉をつけることで、基礎代謝が上がり、結果としてダイエットに結びつくという意見があるが、そこまでの基礎代謝を高めるには、相当のトレーニングが必要とされるという。

そして、その筋肉を維持していくのには、より相応の努力がいるのである。
それよりも、糖質制限に集中するほうが、ダイエットに関しては、はるかに効率的であるという。

現代人は無意識に過剰の糖質を摂取しており、それはもはや、中毒に近いレベルであるという。
自分が口にする糖質を把握し、上手に糖質量を管理すれば体重を減らすことができるのである。

普段、何気なく食べている食べ物にどれくらいの糖質が含まれているかを知り、日々どのように体に摂り込む糖質量を自在にコントロールするかが、ビジネスパーソンとしては、自己管理能力として必須なのである。

しかし、糖質といっても、すべてが悪な訳ではない。
糖質は生命維持には本来、不可欠な栄養素であり、適切量を摂ることは必須である。
糖質の中には、一切摂る必要のない悪い糖質というものがあり、それを避けることが大事なのである。

ちなみに糖質悪性度ランキングとしては、

悪性度No.1:缶コーヒーや清涼飲料水、ジュースなど
悪性度No.2:砂糖の入ったお菓子
悪性度No.3:果物
悪性度No.4:白米、白いパン、うどんなど
悪性度No.5:玄米や全粒粉パン、イモ類

人間本来の消化・吸収システムをまったく無視しているからということで、液体状の糖質は特に危険であるという。
人間の進化において、こういった形での糖質摂取は想定外のことであり、体は適応しきれないのである。

つい、熱がこもりすぎて、少々、時間オーバーとなってしまったので、本日はこれにて前編終了とする。
後編では、「健康上流」になるためのテクニックのいくつかを見ていきたいと思っている。

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