どうも、WELLNESS INVESTMENT CLUBのtoshiです。
3分で世界の見え方が変わる。
「食」は自分への投資である。
口にするものは全て、自分への投資へと繋がっているのである。
人生100年時代において、本当に必要なものとは、健康である。
それでは、本日のthree minutes investmentはこちら
満尾正さんの「食べる投資 ハーバードが教える世界最高の食事術」である。
まずは、筆者が米国で恩師から教えてもらったという箴言をご紹介する。
金を稼ぐために健康を害し、
ダライ・ラマ
今度は病を治すために、稼いだ金を使う。
将来の心配ばかりをして、現在を楽しむことをしない。
その結果、人々は現在にも未来にも生きていない。
あたかも人生が永遠に続くかのように生きているが、
真の意味での人生を全うすることなく死んでいく
筆者は現在、抗加齢医療の専門クリニックを東京で開業しているが、元々は救急医としてのキャリアを築いていた。
救急医として、脳卒中や心筋梗塞などといった様々な重症患者の治療に携わる中で、多くの患者が後遺症を抱えて余生を生きることになってしまう姿を見るにつけ、病気にならないための予防医療の重要性について考えるようになったという。
そして、米国のハーバード大学への留学を得る機会を得て、そこで最先端の予防医療を学ぶ中で、「食」こそが栄養の基盤であり、栄養知識を身につけて実践することが、「健康」という「資産」を作り上げる「投資」になるということに思い至るのである。
厚生労働省が行っている「国民健康・栄養調査」(2017年)によると、30代男性の肥満者の割合は32%、40代は35%、50代は32%であった。対して、女性は30代で14%、40代で17%、50代で22%である。女性肥満者がだいたい4人に1人であるのに対し、男性肥満者は3人に1人とかなり多いことがわかる。
日本のビジネスパーソンは「食べ過ぎ」であると筆者は警笛を鳴らしている。
好きなものを好きなだけ食べるといった偏った食生活を続けた先に何が待っているのかというと、いわゆる生活習慣病と呼ばれる命の危険に繋がる不健康状態である。
そして、それが高じれば、救急医療の現場へと担ぎ込まれてしまう未来が待っているのである。
やる気に満ちた毎日を送り、ビジネスにおける生産性を向上させて、人生のコストパフォーマンスを最大化する健康状態を手に入れたいと思うのであれば、今すぐ思考を切り替えて、染み付いたあしき食習慣を上書きする必要があるのである。
そもそも、食事をとっていればいい、腹を満たしておけばいいという考え方が間違っている。
現代社会では、知識なしで最適な栄養状態を保つことは難しいのが現状である。
現代社会の利便性に乗じて、コンビニやスーパーで手軽に手に入る上、袋を開けるだけですぐに食べられて、それなりの満足感が得られるような食品ばかりを食べ続けていると、体にとって本当に必要な要素が不足して、不必要なものは過剰になる「現代型栄養失調状態」に陥ってしまう。
出来合いの食品や加工食品には当然ながら、添加物が多く含まれる反面、私たちの体を正常に働かせるビタミンやミネラルは極めて微量しか含まれていないのである。
ビタミンやミネラルは、家で言うところの一番大切な基礎に当たるという。
栄養状態の最適化を目指そうとする時、すぐに始めてもらいたいのがビタミン・ミネラルの積極的な摂取であると筆者はいう。
ビタミン・ミネラルは体内の無数の代謝に関わっているために、常に消費されているから、慢性的に不足しがちな栄養素なのである。
そこに、極度に白く精製された白米や小麦粉、砂糖などの加工食品を取れば、一層の栄養不足の原因となる。
また、食べやすさを追い求めた品質改良や土壌の劣化などにより、野菜や果物の栄養素の量は50年前と比較すると激減しているという報告もあるのである。
ここ数年、欧米における予防医学会が掲げている最大のテーマは
「ビジネスパーソンの健康をいかに保つか」
ビジネスパーソンの体と心の健全化のために最も重要なことに何か?
これについて「血糖値のコントロール」と結論付けたのが、NASAであった。
宇宙空間で働く宇宙飛行士のメンタル、注意力、学習能力、判断能力、コミュニケーション能力などのパフォーマンスに血糖値が強い影響を与えていることを明らかにしたのである。
血糖値のマネジメントを行うことは生産性の向上に大きな効果があると期待できるのである。
ここからは、具体的な「食べる投資」に入っていく。
食習慣が与える心身への影響は即効で現れるものではない。薬と違って、「食べる投資」は日々の積み重ねによって、薄皮が1枚ずつはがれるように小さな変化が現れるのである。
「食べる投資」を歯磨きや洗顔などと同じように毎日の習慣にすること、当たり前に一生続けることが、失敗のない「食べる投資」の極意であると筆者は言う。
生活に定着してしまえば、逆にそうではないことをする方が気持ちが悪く、落ち着かなくなるものである。
全部を紹介していく時間はないので、ここでは5つに絞っていきたい。
まず、習慣にすべき「食べる投資」の一つ目、「納豆」である。
納豆は腸内細菌叢を整え、感染症の予防になる、豊富に含まれるビタミンKが骨を丈夫にする、動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞の予防になる、体の炎症を抑え、アンチエイジング作用があるといった多くのメリットがあり、是非とも常食したい食材なのである。
2つ目は、「食物繊維」である。
食物繊維には腸内環境を整える効果がある。「腸は第2の脳」とも言われているように、腸内環境の改善は、メンタルヘルスにも効果的であるということがわかってきており、うつ病などの予防も期待できるのである。
次に「たんぱく質」であるが、
たんぱく質は絶対に必要な重要栄養素である。しかし、たんぱく質を取ろうとするあまり、肉食に傾いてしまい、結果、体内に炎症を起こしている人も少なくないので、基本的には鶏肉や魚、卵、豆などからバランスよく取ることをが望ましい。
肉食が過ぎると、炎症が促進されてしまうだけではなく、腸内細菌叢を変化させて、発がんリスクを高めるという報告もある。
一方でDHAやEPAといった、「オメガ3系脂肪酸」を豊富に含む魚を定期的に食べることによって、体内の炎症を抑え、メンタルヘルスも適正化するという報告もある。
4つ目は「野菜」である。
野菜には「ファイトケミカル」という、五大栄養素についで、第六の栄養素と呼ばれる食物繊維に続く第七の栄養素があり、他にはない特有の力を持っている。
目安は「野菜は1日4色以上食べる」ということである。
1日4色の野菜を組み合わせて食べていくことで、いくつもの抗酸化物質が力を出し合い、その効果を最大限に発揮してくれるという。
最後に「テストステロン」である。
テストステロンは意欲との関係が深い。男性に限らず、女性にとっても若々しさを維持させるために重要なものなのである。このテストステロンの低下を放置すると意欲や記憶力、骨量や筋肉量の低下、うつ病の原因となることもあるなど、様々な不調が現れるのである。
自然薯や里いもをはじめとする、粘り気のあるいも類に豊富に含まれており、また鶏のむね肉やささみなどの良質なたんぱく質や、カキやシジミ、エビなど亜鉛が豊富な魚介類には、テストステロンの生成を促す効果があるので、日常的にとりたい食材なのである。
次に、ハイパフォーマンスを目指す上で、「何を選ぶか」と同じくらい重要なことは何か?
それは、「何を避けるか」ということである。
どんなにいいものを食べていても、健康被害をもたらすものを日常的に摂取していては、台無しになってしまうからである。
まずは「甘い飲料」である。買わない、家に置かない、口にしないことを三原則とすることをおすすめする。
短時間に大量の糖質を体に取り込むことになるため、血糖値に対する悪影響は甚大である。
添加されている砂糖には、強い中毒性があったり、人工甘味料には、いくら食べても満腹感も満足感もないので、どんどん食べたくなってしまう、腸内細菌叢を変化させてしまうというリスクも指摘されている。
次に「白い主食」である。
白米や食パン、うどんなどの白い炭水化物は、精製の過程で本来あるはずのビタミンやミネラル、食物繊維を失い、ほぼ糖質だけになっている。カロリーだけは得られるが、体は栄養失調状態になるので、つい食べ過ぎてしまうのである。しかも、その糖質の多さから血糖値の乱高下を引き起こすのである。
それなので、白い主食には別れを告げましょうと筆者は提案する。
そこで、代替として、「白い主食」のかわりに玄米や雑穀米、ブランパンやライ麦パン、全粒粉を使ったものを選ぶことを習慣としていきたい。
どうしても白米を食べたい場合は、食事の最後に持ってくるというテクニックを使うと、血糖値の上がりが緩やかになるという。
体の炎症を予防する上で、最も警戒すべきものが食べるプラスチックとも呼ばれる「トランス脂肪酸」である。
マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド、植物性油脂、植物油脂と表記されているときは、高濃度のトランス脂肪酸が含まれていると考えてほしい。
そもそも、脂質には、細胞膜を作って細胞の形や柔軟性を保つ大切な役割がある。しかし、トランス脂肪酸は通常の脂肪酸とは構造が異なるため、細胞膜の変形の原因となり、その結果、善玉コレステロールのHDLを減少させ、逆に悪玉コレステロールのLDLを増加させると言われている。
最後に「揚げ物」である。
高温で調理された揚げ物や焼き物には、「AGEs(終末糖化産物)」という物質が含まれており、これが、体内の炎症の原因になる。
アンチエイジングの世界では、
「最強の老化促進物質」とも言われている。
唐揚げやコロッケ、パンケーキなど、タンパク質と糖質を含む食材をきつね色に仕上げたものはすべて「AGEs」という糖化の産物を発生させているのである。
肌を構成するコラーゲンが糖化すれば、シミ・しわ・くすみに発生、血管であれば動脈硬化、骨であればもろくなるというわけである。
対策としては、より低温で調理されたものを選ぶのがコツであり、「焼く」よりは「茹でる」、「炒める」よりは「煮る」、「揚げる」よりは「蒸す」といった選択をすることがお勧めである。
そして、最後に「食べることを休む」、つまり、「ファスティング」を習慣化することである。
栄養学という視点に立つと、「何を食べているか」に注目しがちであるが、食べていない時間を意識的にとることの方が、胃腸や肝臓などの消化器の修復時間も長くなり、調子が整いやすいといえるのだという。
「老い」に伴って現れる体調の変化には、誰も逃れることはできない。
そして、私たちの健康は日々の食の積み重ねで作られているという事を、改めて真剣に考え、「最高のパフォーマンスというリターン」を得るために、本書で書かれている事を是非、日常生活の習慣にまで落とし込み、実践していければ、今という一瞬を存分に生きることが可能になり、真の意味での人生を全うすることができるのである。
ちなみに、わたしはですね、先日、会社の忘年会がありまして、たまたま、タイミングよくこの本を熟読していた事もあり、テーブルの上に供された唐揚げやカキフライ、チキン南蛮といった揚げ物には一切、断固と手をつけることはなかった。
その反対に刺身や鶏肉、カキが入っている鍋は喜び勇んで、率先して皆の器によそってあげながら、貴重なDHAやEPAといったオメガ3、亜鉛、トリプトファンなどが取れるぞと、一人、頭の中でテンションが上がりながら、美味しく頂いた次第なのである。
知識なしでは、おそらく逆の行為、つまり、揚げ物や肉類、白米を優先して食べたり、過度な飲酒などをしていたように思う。
食に対する知識を身に付けることは、自分の人生を主体的に生きるという意味でも、とても重要なことであると、忘年会の席で、会社の愚痴などを言い合う同僚たちをよそに実感していた。
このブログを読んで、少しでも自分の健康について、考えてみたいと思った方は、是非、一度、本書を読んでみることをお勧めする。
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