3つの力と健康習慣
わたしは現在、育休中につき、隙間時間を使って、wellnessについての理解を深め、今後の人生において、効果的な〝wellnessな枠組み〟を構築させていきたいと考えている。
そもそも、wellnessとは、
「身体の健康、精神の健康、環境の健康、社会的健康を基盤にして、輝く人生をデザインしていく、自己実現」
という意味を持つ。
wellnessとは、いわば自分という資本に対する投資に他ならない。
自分のカラダの健康なくしては、どんな行為も色あせてしまう。
この世界をきちんと知覚するためにも、健康であることが土台にある。
漫画『ドラゴン桜』において、桜木建二先生はこう言っている。
「幸せとは……金と健康だよ」
「毎月の収支が赤字にならない安定的な所得があること、怪我や病気をせず心身ともに健康であること、この2つが満たされていれば、人はだいたい幸せを感じられる」
わたしは、wellnessを高めていくことこそが、ヒトそれぞれが持つ生きがいを最大限に追い求めていくための〝最強の教養〟であると信じてやまない。
本日は、時間術を健康習慣の形成に応用できないかを考えていきたい。
書籍『やめる時間術』(尾石晴/実業之日本社)によると、
〝さすがに、このままではまずいと思い、徹底的に時間の使い方を見直しました。その上で最終的に、この3つの力を磨けば、自分の時間を手に入れることができると気がつきました。〟
その3つとは、
①見える化(今の時間の使い方を俯瞰し、把握する)
②引き算力(やらないことを切り分け、費やしていた時間をやめる)
③足し算力(人生の目的にあわせた時間や行動を再設定)
著者の尾石晴さんは、長い間、長時間労働型の会社員として働き、自分のための時間がほぼない生活をしてきたそうである。
そんな中、結婚と出産を経て、「ワンオペ育児」が加わることで、とうとう臨界点に達し、このままでは生活がままならない、どうにかしないと立ち行かなくなるのは火を見るより明らかということで、上記の時間管理術を駆使して、徹底的に時間をあぶりだし、見える化して、自分の価値観の沿った引き算と足し算を行うことで、自分の時間を取り戻したそうなのである。
この3つの力は、家事・育児・仕事などの日常生活全般に対するソリューションのみならず、健康習慣を確立する上においても効力を発揮すると思うのである。
書籍『ハーバード大学医学部で研究してわかった、「絶対に失敗しない」5つの健康習慣』(高橋栄/幻冬舎)によれば、
〝30代以降で喫緊の課題の一つは、痩せることです。30歳を超えて太ったままでいることは、健康上のリスクです〟
〝太っている人は往々にして「食べすぎていないのに太る」とか「水を飲んでも太る体質です」といった言い訳をします。でも、過食しないのに太ったり、カロリーゼロの水を飲んでも太ったりすることはあり得ません。そういう言い訳をするのは、無意識に食べすぎている証拠。その無意識の食べすぎを可視化するのに有効なのが、食事日誌なのです〟
とある。
また、肥満を解消するための要点について、
(1)食事日誌をつける
(2)糖質を制限する
(3)脂質を制限する
(4)積極的にタンパク質を摂る
(5)「チートデイ」を作る
ということが効果的であると述べられている。
太っていることは、リスクだらけのこの世界において、健康という何物にも代えがたい資産を食いつぶす大きなリスクファクターなのである。
それに対抗するのに、前出の3つの力が活用できるのである。
食べているものを一定期間、記録することによって、自分の食の傾向がはっきりと可視化される。
可視化されることによって、嘘偽りなく、自分が何を食べてきて今に至っているかがはっきりとする。
これにより、対策が練ることが可能になる。
「いつ」、「どこで」、「何を」、「どれくらい」食べたかを可視化すると、傾向がより明確になる。
引き算
「見える化」ができたら、次は「引き算力」として、糖質と脂質を減らしていく。
一定期間における自分の食の「見える化」をしてみて、糖質と脂質をどれくらい食べたかが把握できるはず。
これをいきなりガクンと減らすのではなく、スモールステップで減らしていったほうがストレスなく出来ると思う。
ご飯をおかわりするのが当たり前なら、おかわりをなくす。
1日3食とも、もれなくご飯を食べているなら、1食だけでもご飯の量を半分にする、もしくは食べないでみる。
こういった小さなことから成功を積み重ねることによって、成功体験を得ることが出き、「自己肯定感」が高まり、もっと成功を積み重ねたいという思考にいたるのである。
書籍『習慣が10割』(吉井雅之/すばる舎)によると、
〝人生を変えるのは一発逆転の出来事ではなく、日常のささいな習慣の積み重ねです。それがあなたの本性となり、あなたという人間そのものを変えてくれます。〟
〝ここで重要なのは、「何を続けるか」より、「自分で決めた約束を守ることができた」という実績を作ることです。どんなにささいなことでも、1日、また1日と続けることで自信がつき、あなたに達成感をもたらします。〟
と述べられているように、どんなにささいな、小さなことでも自分が決めたことを粛々と積み重ねていくと、それが自分そのものになっていくのである。
思考のクセというか、コツみたいなものの1つとして、摂取する主食の糖質量を角砂糖に変換して考える習慣が出来上がると、おのずと摂取量が減る傾向にあるという。
角砂糖1個で約3gの糖質量だとすると、ご飯1杯には、角砂糖約18個以上の糖質が含まれる計算になる。
食パン4枚切り1枚で角砂糖13個以上、うどん1玉で角砂糖16個以上、蕎麦1玉で角砂糖13個以上、スパゲッティ1食分で角砂糖19個以上と、頭の中で、皿の上に角砂糖が積み上げられている姿を想像し、それが自分のお腹まわりにつく脂肪になることを思うと、はじめは抵抗に屈してしまうこともあっても、何度もそのイメージを繰り返すことで、食べる量を減らしたり、控えようかなという意識が働くそうなのである。
脂質に関しては、質のよいアブラは積極的に摂り、質の悪いアブラを減らしていくように心掛ける。
質の悪いアブラの代表格は、トランス脂肪酸。
菓子パンや食パン、ドーナッツ、スナック菓子、ケーキなどに多く使われている。
あとは、過酸化脂質。
こちらは、揚げ物や総菜のように作ってから時間が経ち過ぎた脂質を含む食べ物に多く発生する物質である。
あとは、サラダ油やコーン油、大豆油、ゴマ油といったもの。
これらは、オメガ6系脂肪酸を多く含んでおり、摂り過ぎるとカラダを炎症させる要因となることから減らしていきたいものである。
自宅で使うアブラとしては、オメガ9系脂肪酸が豊富なオリーブオイルが推奨されている。
なかでもエキストラ・バージン・オリーブオイルがいいという。
足し算力
そして、次に「足し算力」として、タンパク質の摂取はもともと意識して摂っている人は維持するか、少ない人は意識して増やす。
タンパク質は筋肉や骨を作る上で必須栄養素であり、摂取量が足りないと、筋肉が減り、代謝の低下に関わってくる。
推奨は、体重1kgあたり1.2~1.6gを基準とするといいそうである。
体重63kgなら76~100g、1日3食なら1食あたり25~33gとなる。
チート
がちがちに固い筋肉だと、怪我のリスクが高まったり、車のブレーキにも安全性を高めるために、「遊び」といったものがあり、ブレーキペダルを一定の場所まで踏み込まないと反応しない仕組みになっているが、食に関してもそのように、何から何まで健康に良かれと思って、制限を加えるすぎず、よほど意志が強い人でないかぎりは早晩に諦めてしまうものなので、「遊び」が必要なのである。
そして、食の「遊び」とは、「チートデイ」をうまく使うこと。
チートとは、騙すという意味。
定期的に健康は度外視してというのは言い過ぎかもしれないが、自分が食べたいものを食べる。
そうした機会を設けることで、脳が飢餓感を感じずに、爆食いや健康習慣を形成するのを諦めることを防ぐことが出来るのである
かといって、「チートデイ」を頻回に設けるのは元の木阿弥。
週に1回とか多くても2回程度に留め、デイといっても1日爆食OKというわけではなく、朝、昼、夕のうちのどれか1食の中で好きなものを食べて、脳をだますのである。
それにより、上手くガス抜きが出来て、ストレス発散が出来るという。
まとめとして、
自分の食べているものを一定期間に渡って記録して、「見える化」により明確にする。
そして、そこから糖質と脂質の量を減らす。
タンパク質は足りない場合は増やす。
週に1、2回は「チートデイ」を設けて、飽食の現代の楽しみを謳歌する。
このサイクルを小さなことから回していき、成功体験を積み重ねいけば、それがwellnessになり、いずれはそれが自分にとっての通常運転となっていき、それが報酬となって、良いスパイラルが生まれることだと思う。
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