こんな生活があなたを太らせている!
現在の私達を取りまく食の環境は最悪の状態であると言ってもいいのではないだろうか?
普通に美味しいと思うものを、何も考えずに好きなだけ食べていれば、誰でも簡単に糖尿病になる環境にあるのが現代である。
しかし、じゃあ、ダイエットを始めようと決意して、単純に炭水化物をカットするような、一時流行った低炭水化物ダイエットみたいな極端な事を行うのは、短期的に見ると、多少は効果があるかもしれないものの、結局は、リバウンドをしてしまうのがほとんどなのである。
また、極端な低炭水化物ダイエットを長期的に続けると、脳梗塞や脳卒中といった疾患のリスクが高まるという研究結果もあるので、大事なのは今の自分の摂取量と摂取している種類を見直し、なるべくGI値の低い炭水化物を摂取するということであるという。
GI値(グリセリック・インデックス)というのは血糖値が上昇する糖の吸収の速さを示したものである。
例えば、ブドウ糖はこの数値が100とされていて、食パンであれば91、白米は88というように血糖値の上昇と相対する値として知られている。
GI値の一覧を見ると、にんじんやかぼちゃ、じゃがいもなど自然の食物のGI値が高いため、ダイエットには向かないから食べるのを避けましょうと言う人がいるが、それは全くもってナンセンスなのである。
GI値の測定法は、未だ確立されてないばかりか、データの取り方によってまちまちであるという。アメリカと日本でさえも基準になるブドウ糖が違うので、数字も異なるということである。
GI値を気にするのは炭水化物の部分のみで、避けるべきは精製された糖であり、液体化した糖や果糖であるという。それ以外の自然の食物の糖については基本的にナーバスになる必要はないであろうと筆者は励ましてくれている。
皆さんはジャンクフードというものの定義をご存知だろうか?
ファーストフードのフライドポテトやハンバーガー、ドーナツやポテトチップス、ポップコーン、それにスナック菓子などのお菓子類、加えて、スーパーやコンビニで売ってるパン類が該当する。こういったカロリーは高いけれど、体に良い栄養素であるミネラルやビタミンが少なく、吸収の早い炭水化物と体に悪い脂質、そして添加物が多く含まれている食べ物のことであるという。
そんなジャンクフードの中でひときわ危ないのが「トランス脂肪酸」の問題であるという。
トランス脂肪酸が含まれてる食べ物で代表的なものがマーガリン。
トランス脂肪酸とは人間が保存期間を長くするなどのコストダウンの目的で通常の油に水素を添加し、元素記号を変化させてしまった自然界にはない脂肪酸のことを言う。いわば化学物質、プラスチックを体内に取り込んでいるようなものなのである。
別名、「狂った油」とも言われてるこのトランス脂肪酸は、すでに何年も前から欧米をはじめとした諸外国では対策がなされ、2013年11月、アメリカ食品医薬品局(FDA)がアメリカ全土でトランス脂肪酸の食品利用を事実上禁止する方針を発表したという。
ところが日本では現状において、規制が全くない野放し状態なのである。
世界最先端のアメリカでは「食品から排除すべき危険物」と捉え、利用を禁じている。そんな食べ物を、ぬくぬくと野放して売っている日本は安全な国なのであろうか?と筆者は警笛を鳴らしている。
私もですね、基本的には買おうと思う商品の裏に記載の原材料表示を見る癖がついているのだが、そこにマーガリンとか、ショートニングといった類の記載がされている商品はよほどの事がない限り、避けるようにしている。
他にもジャンクフードの危険性として言われているのが、AGEs(エイジス)という物質であるという。
AGEsとは「終末糖化産物」の頭文字を取った言葉で、糖とタンパク質が熱によって結合した物質である。
例えば、ホットケーキを焼くと、きつね色になるが、これはタンパク質と糖が熱で結合した結果出る「メイラード反応」というもので、簡単に言うと「糖化」というのものである。
皆さんが炭水化物を摂取すると、血糖という形で全身に運ばれるが、これが体内の筋肉や皮膚などのタンパク質と結合してAGEsを作り出す。それがシミやシワ、皮膚のたるみなどの原因ではないかと言われている。
糖化というのは「細胞の老化」なのである。
ジャンクフードにはAGEsの含有量がとてつもなく多く、さらに糖度の高い清涼飲料水などを合わせてしまうと、それこそ最悪の状態になってしまうのである。
私たちが普段口にしている不自然な食べ物は、着実に体に悪影響を与え続けている。そんな食べ物を食べながら、脂肪燃焼効果があるサプリメントや不自然に作られたダイエット食品を利用するよりも、今ある自分の体を最大限に働かせるために、体に良いと言われる食べ物を摂取することこそがダイエットおよび老化防止に必須なのであると筆者は主張する。
ダイエットで一番重要なのは結果を維持することである。
太る傾向のある人、リバウンドしやすい人は「ダイエットに成功したら、また前のように好きなだけ食べられる」と勘違いしているという。
しかし、それは違う。
「前より好きなものを欲しがらなくなった状態」になるのが成功であると筆者はいう。
だからこそ、ダイエット成功のために今の日常生活に負担になるほど運動の時間を「足し算」してしまうことはおすすめできないのである。
食べるとどんどん体の代謝が上がり、体脂肪を燃やしてくれる食材を選び、お腹が空きすぎずに、栄養価の高い食べ物を少量摂取することで満足できるようにすることが重要である。
食べて痩せる高N/Cレートダイエット
「じゃあ結局何を食べたらいいの?」「そんなことを言っていたら怖くて何も食べられない」という声をよく聞くが、これほどくだらないことはないのであると筆者はいう。
そもそも、24時間いつでもあらゆる食べ物が手に入り、食べられる状態であることが不自然なのである。何も食べられないのではなく、こんなに食料がある違和感に気づくかどうかではないだろうか?
あなたの今の体の状態は、あなたが選んで摂取し、吸収した食べ物の結果である。だから、それを何か他のせいにして、今の食生活を改善しないまま体を変化させようとすることも逆に難しいということである。
繰り返しになるが、運動を中心に考えるよりも、食を考えることをまず優先させていただきたいというのはこういうところから来てるのであると筆者は強く主張する。
そこで、ここからは皆さんに太らない食べ物をご紹介していきたい。
そもそも、食べ物には五大栄養素というものがある。五大栄養素とはタンパク質、脂質、炭水化物、そして、ミネラルとビタミンである。
このミネラルとビタミンにカロリーはないが、体の代謝には大きく関わっているのである。
ある食べ物の総カロリーに対して五大栄養素の二つ、ミネラルとビタミンがどれだけ含まれているかの比率を、N/Cレートと言う。
NはNutrient value(栄養的価値)、CはCalorie(総カロリー)を意味する。
例えば、お米について考えてみよう。
そもそも普段多くの人たちが食べている白米は、玄米の周りについているミネラル・ビタミン・食物繊維の豊富な糠と胚芽を取り除いたものである。
同じ分量の玄米と白米があった場合、カロリーはほとんど同じではあるが、玄米の方がミネラルとビタミンが豊富に含まれているのでN/Tレートとは高いということになる。
他の穀物で言えば、精白小麦粉と全粒粉のように精製加工度合でN/Cレートは違う。もちろん、全粒粉の方がN/Cレートが高いということになる。
このように、栄養的価値の高い食品を選ぶことが、少食でも十分な栄養素を摂ることができる効率的な方法であり、太りにくい食事方法になると筆者は提案する。
ジャンクフードなどは、カロリーが高いのにも関わらず、ミネラルやビタミンが少ない食べ物ばかりなのでN/Cレートが低いということになる。
精製された食べ物は、基本的にミネラル・ビタミンが不足し、すなわちN/Cレートが低いものが多く、コンビニなどで売られてる食べ物もそのような食品がほとんどである。
また、その代わりに保存料や着色料、化学調味料などの添加物が豊富に含まれているため、それらの消化・吸収に大変な労力を要する。そのために体内のミネラルやビタミンを余計に消費してしまうことになり、体脂肪を燃焼する分が不足してしまうのである。このような悪循環を防ぐためにも、より自然で高N/Cレートの食品を選んで食べていく習慣が重要なのであるという。
「じゃあ、具体的にはどのような食事をすればいいんだ?」
私たちは日本人ですから、日本人に会った食べ物を選択しようと筆者は提案する。
つまりは「和食」である。
和食は世界無形文化遺産として2013年12月に登録された、日本が世界に誇る食文化である。
日本の昔からある食材を総称して「マゴワヤサシイ」食品と呼ぶが、これらを主菜、副菜として、さらに玄米と味噌汁をプラスした食事が、内臓に負担をかけずに消化吸収をしてくれて、さらにはミネラル・ビタミンを豊富に取れる、高N/Cレート食品というわけである。
「マゴワヤサシイ」食品
マ=豆類(味噌、納豆、豆腐、大豆、小納、湯葉など)
ゴ=ゴマなどの種子類(ナッツ、くるみ、アーモンドなど)
ワ=ワカメなどの海藻類(ひじき、昆布、もずく、のり、寒天など)
ヤ=野菜類
サ=魚類
シ=しいたけなどのきのこ類(舞茸、エリンギ、椎茸、きくらげ、えのきなど)
イ=芋類(里芋、さつまいも、山芋など)
結局のところ、食べ過ぎないことを基本にして、栄養価の高いものを少量食べるという習慣を実践するのが良いということになるが、そのためには何にどれくらいの栄養があるのかという知識が基本的には必要であるという。
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